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今回で遺跡外に出た。
私は今回、別枠の手伝いで、送品枠があまり使えないこともあり
今回私が望んでいた素材の取引をソウマ君にお任せしたのであった。
事前に、ほしいアイテムを提示するシステムがどんどん増えていて
そのシステムを利用した甲斐もあり、私の取引は、すぐ終わったのだ。
おかげで、いろいろとほしいものが手に入った。
私は地底湖での用事は、今回少し、大きいものがあった。
別枠―出遅れ配布会の、お手伝いだ。
「…えー、っと…。あ、だいぶ希望者多いね」
『いいものがそろっていますしね。偏ってますが、予想の範囲内でしょう』
「そうだね、締め切りまでまだ時間あるし、のんびりしておこう」
地底湖の端で、増えていく希望者を眺めながら
自身が開放したものに対する依頼をこなしていく。
「…そろそろ、かな」
時間がきて、配布会の申し込みが締め切られ、当選者が発表されていく。
今回、私が出したものは、予想通り、といってはなんだけれど少なかった。
私が出したガラス瓶から作った魔石―『透輝石』と
預かった二つ、弓―『緋天弓』と魔衣―『浮雲』。
浮雲は直接私が、透輝石と、緋天弓は、転送の技能を持っている方にお預けする流れになった。
その方に弓と魔衣を預け、ソウマ君と合流する。
『では合流しますか』
「うん、そのあとは…」
『手合わせですね。』
そう。事前の付き合いもほとんどなかったこともあって
せっかくだから、という風に私から声をかけたのだ。
同じ二人組。今までどおりの戦法が、彼ら二人―天都彼方さんと、ジア=リオゼさんに通じるかどうか…。
『心躍る戦い、といったところですか、優歌』
「うん。兄様たちとはまた違うしね…。ソウマくんも張り切ってらした」
『…無茶は、しないように』
「練習試合だもの。当たり前。このあとまだまだ探索もあるんだから」
ポーが言葉の裏に滲ませていた『意味』は
気づいていたけれど、あえて、触れないでおいた。
(もう少しなんだ。もう少し、だから)
「ソウマさーん」
「あ、優歌」
(優歌ちゃーん。)
合流が終わり、二人と約束した地へ向かう。
待っていたのは、青年と、女性。
剣を持つ凛とした女性と
槍を持つ、落ち着いた気配を持った青年。
「改めまして、はじめまして。文月優歌、と申します。」